ユニットディレクターや総支配人に立候補した、挑戦の30代。
2004年にバンケットから[ホテルブレストンコート]の予約チームへ、翌年ブライダル営業へ異動し、集客やマーケティングに携わることになりました。これから結婚式を検討しているカップルへ、施設の魅力を語り、結婚式を成約してもらうための接客業務が中心です。できるだけ多くのカップルに来館・下見をしてもらうためにはどうすればいいか考え、実行し、反省を生かして次の企画を練る日々でした。
星野リゾートには、各ユニットの責任者であるユニットディレクターと、施設責任者である総支配人に、スタッフ自身が自由に手を挙げてチャレンジできる『立候補制度』があります。そこで私は、バンケット時代に磨かれた運営やコミュニケーション力、そしてブライダル営業で身につけたマーケティング視点での営業経験生かし、ユニットディレクターにチャレンジ。まずブライダル予約ユニットで約2年、その次に教会運営ユニットで約6年と、2つのブライダルチームでユニットディレクターを経験しました。
ユニットディレクターとしてチームをまとめるマネジメント業務は、想像以上に大変なものでした。特に、結婚式当日の介添えやゲストの誘導を行う教会運営のチームは総勢60名を超える規模で、年齢も雇用形態もさまざま。全員の労務管理やシフト調整を適切に行いながらも、スタッフのモチベーションアップとオペレーション技術の向上のために尽力しました。ユニットディレクターの仕事は大変だった一方で、大きなよろこびもありました。予約ユニットディレクターだったとき、スタッフから言われた「山本さんと一緒に仕事ができた1年間が1番成長できました」という言葉は、今でも忘れられません。本当にうれしくて、やりがいを感じたことを覚えています。その後、30代の締めくくりとしてコミュニティゾーンの総支配人に就任しました。コミュニティゾーンは宿泊施設を持たず、国内外からの観光客や別荘客、[ホテルブレストンコート]や[星のや軽井沢]の宿泊客にご利用いただく店舗の運営をしています。私は入社後から一貫してブライダル関連の業務に就いていたので、この変化は大きかったです。業務を理解することから始まり、どのような未来設計で、どのような存在意義を持つべきなのかといった、基本定義から深く考えることになりました。
[ホテルブレストンコート]のブライダルでは、ブランドや方向性はすでに確立していたので、それに向かってユニットごとにどのような戦略を立てていくかを考えるのが仕事です。しかし、コミュニティゾーンは未知な領域が多く、苦労も楽しさも、ブライダルとはまったく異なるものでした。
また、30代はプライベートでも大きな変化がありました。まずは結婚し、家族を持ったことです。そして、家族で軽井沢に長く住むことを決め、35歳のときに念願のマイホームを建てました。
現在は妻と子ども2人の、4人家族です。実は、私が家を建てた後、妻の両親も軽井沢を気に入り、我が家の近所に土地を購入し移住してきました(笑)。