星野エリア ご好評につき、SDGsツアー「めぐみ巡るほしの」開催開催期間 2024/09/20-10/26 毎週金・土曜日
星野リゾート創業の地、軽井沢星野エリアは、2024年4月に110周年を迎えました。この記念の一環として、6月にSDGsツアー「めぐみ巡るほしの」を開催、ご好評につき、秋も開催することになりました。水力発電所と星のや軽井沢を巡るコースに加えて、水力発電のエネルギー源となる水の流れ道である水路を辿るトレッキングコースを新たに設けました。木々が色づく季節に、紅葉の景色を眺めながら散策をお楽しみください。
100年続く水力発電所と星のや軽井沢を巡るコース
星野エリアでは、創業当初の1917年に木製水車で自家用発電を開始。1929年には本格的なタービンを導入し、自家用小水力発電所を誕生させました。発電機を入れ替えながら現在も稼働を続けています。また水力発電の原動力になっているのが、星のや軽井沢の中央を流れる川です。秋に色づく木々に囲まれた川辺を歩きながら、星野エリアの歴史や星のや軽井沢の景観の話を交えて、星野リゾートのスタッフがご案内いたします。
- 期間
- 2024年9月20日~10月26日の毎週金・土曜日
- 時間
- 14:00~ *所要時間は60分前後
- 料金
- 大人 1,500円、中・高校生 1,000円
- 定員
- 10名
- 内容
- ツアー参加費、りんごジュース
2日間限定開催江戸時代から続く水路を辿るトレッキングコース
水力発電のエネルギー源となる水は星野エリアの上流約1.3km、白糸の滝を水源とする湯川から取水しています。水路は途中で、星のや軽井沢の敷地へと流れ込むものと御影用水へと繋がっていくものとに分岐します。御影用水は、今から350年以上前の江戸時代初期に、小諸の柏木小右衛門の発案によって開削された歴史のある用水路です。その用水路の一部を星野リゾートのスタッフが管理しています。水路を守るために行っている保守作業の様子の話を交え、水路脇を歩きながらご案内いたします。
- 開催日
- 9月28日(土)、10月26日(土)
- 時間
- 11:00~ *所要時間は60分前後
- 料金
- 大人2,000円、中・高校生 1,400円
- 定員
- 9名
- 内容
- ツアー参加費、りんごジュース
地元農家のりんごジュースを提供
「星野温泉 トンボの湯」では、傷がついて出荷には向かない規格外のりんごを使用した「りんご湯」を例年秋に開催しています。りんごは小諸市の野元果樹園から仕入れています。ツアーでは、信州の秋の恵みであるりんごを使用した100%果汁のりんごジュースを提供。皮ごとまるごと絞ったりんごジュースは濃くて甘みを感じられます。
column
地域の農業や宿泊施設の脱炭素を支えるサステナブルな仕組み
「星のや軽井沢」の小水力発電は、白糸の滝を水源とする一級河川湯川より取水された水と、同じく農業用に取水した千ヶ滝湯川用水の水を用いて稼働しています。民間企業が自家水力発電する例はありますが、当地の希少性は、結果的に地域に貢献する形で取水施設の管理をも星野リゾートのスタッフが担っている点にあります。
この農業用水は1650年代に拓かれた歴史をもち、軽井沢町を含む下流域約500haの水田を潤しています。取水施設では、天候状況で取水を止めたり、水路の流れを妨げる土砂や倒木を取り除いたりするなど管理がとても重要です。
今後、ますます農業従事者の高齢化でこれらの維持管理が難しくなることが予想されますが、本事例はそれを解決する素晴らしいモデルケースの一つになると考えます。
今から370年以上前の江戸時代に造られた水路を現代も活用し、未来に向けて新たな利用形態を模索しているこれに関わる人々の姿をみると、自然と共生する姿勢が連綿と息づいていると感じます。
信州大学 農学部 准教授 内川 義行
信州大学農学部所属。専門分野は農業土木学・農村計画学。農山村の新たな土地利用や棚田の整備と保全技術などの調査・研究に従事している。2020年4月より現職。
写真)右:信州大学農学部 准教授 内川先生 左:星野リゾート ファシリティマネジメント 阿部